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【超感想】『ヒプノシスマイク(ヒプアニ)』最終話 伝説を超えた先 ”今”を生き抜く者たちの意志

2020年12月30日

 

引用元:https://hypnosismic-anime.com/story/?id=13

言の葉党の計略とトム率いるSecret Aliensの裏切りにより、中王区で絶体絶命の危機に陥っている4つのディビジョンチーム。

突然の展開は視聴者をも混乱の渦に巻き込み、もはや何が起きるか分からないハイスピード超展開が目の前に体現されました。

前長々とした前置きは必要ないでしょう。新たな『ヒプノシスマイク』の世界、その終着点を描き出す最終話。固唾を飲んで紐解いて参ります。よろしければ最後までお付き合い下さい。

再誕する伝説のチーム

3チームを助けるために手を尽くしたFling Posseは、3人で大量の敵軍をさばき切ることはできずに敵の手に落ちました。

真正ヒプノシスマイクを手渡されながらも命令に背いた乱数は、無花果の不興を買いその場で即処刑されることに。幾ら物理的な損壊が発生しない方法とは言え、通路で処刑行為とはやることが大胆。その倫理観には中世ヨーロッパもびっくりでしょう。

『ヒプアニ』上での言の葉党は直接的な武力や暴力こそ否定していますが、直接的でない力の行使は平気で行うし、特殊部隊も擁していて処刑という制度も何故か残しているようです。自分たちにとって都合の悪いものだけを排除しようとする、非常に理不尽で利己的な政治体制を敷いていることが分かります。

これにはSecret Aliensも話が違うと言ったところでしょうか。彼らはFling Posseには利用価値があるとし、ギリギリのところで彼らの処刑を回避させます。脅迫紛いなことをして彼らを懐柔しようとしながらも、提案については聞き入れる気持ちがあるという無花果の態度がまた余計に横柄に見えるというものです。

結局のところ、言の葉党の目的は4チームの拿捕のみであり、それに至るまでのプロセスや方法論にはあまりこだわりがない様子。野蛮な男共に応戦するには、相応の準備が必要とでも言いたげなのかもしれません。

一方のトムはその言の葉党を間近で見ても、完全に彼女たちを見限るということはしませんでした。物事には好悪があり、100%の聖人というものは存在し得ないもの。マイナス評価が見つかってもそれだけに流されず、プラスの部分は割り切って評価するのがSecret Aliensのやり方なのだろうと感じます。

「トム!俺とダチになったのも、策略だったのか?」
「一郎…それは誓って違う」

そしてトムが臨むものは、あくまでも一郎たちとのフェアな戦いでした。このような状況になっても4チームとバトルすることへの熱意を失うことはなく、人質としたPosseも彼らを自分の眼の前におびき出す手段としてのみ活用しました。

「俺は…君を人として、心から尊敬している!」

その言葉を今この状況で信じられるかと言われれば、100%でYESと言える者は存在しないでしょう。ですがトムの言葉と表情からは、嘘偽りない強い気持ちが伝わってくるのもまた事実。それをどう受け止めるかは、本人たちの気持ちに委ねられています。

「――フッ、この勝負…受けて立つぜ!」

その中で山田一郎はその言葉を唾棄することなく、ここでも正々堂々と彼らと向き合うことを選んだようでした。

「行くぞオラッ!!」
「参りましょう!」
「皆ノリノリ!♪」

どちらにせよ、目の前の敵を討ち果たさなければ彼らに活路が開かれることはない。ならばこの場におけるラップバトルには何の憂いもなく、全身全霊を尽くして戦い抜く。それが戦いの手段にヒプノシスマイクを使い続ける彼らの流儀に他なりません。

Secret Aliensの計らいによって、その場に集った4人のチームリーダー。かつて最強の名をほしいままにした伝説のチーム「The Dirty Dawg」の実質的な再結成がこの場にて成立しました。

世界を股に掛ける強豪相手に、満を持してぶつかる日本最強。ディビジョンバトルのエクストラマッチとも言える稀代の延長戦が、今始まろうとしています。

伝説 VS 世界

Secret AliensとThe Dirty Dawgの試合も、ディビジョンバトルのルールに則ったフリースタイル形式で争われます。唯一異なるのは、4人チームであるThe Dirty Dawgと3人チームのSecret Aliensという異なる条件でのマッチングが成立していることでしょう。

個々の実力と人数のバランスを考えればThe Dirty Dawgが有利なはずですが、そもそも4人は"何とか動ける"程度の余力しか残していない状態。体力を含めた総合的な戦力を見れば、Secret Aliensが圧倒的に有利と言わざるを得ない状況です。

それを踏まえてトムたちはできる限りフェアな戦いをするために、The Dirty Dawgに先攻を明け渡しました。彼らが先攻を握れば、寂雷が全体に回復スキルをかける余裕が生まれます。これによって体力的な不公平もある程度は是正されるというわけです。

四散した勇集う 置き捨てよ憂鬱を
空前絶後の偶然 であり必然
言うまでもなく我ら常に臨戦態勢
帆船に風吹かす言葉は数千

ここまでの流れを見るにラップによる回復はラップバトル中にのみ有効のようですが、話しぶり的には逃走に使った体力も回復可能なようです。魔法のない世界観で医療に頼らずにダメージを回復する手段があると考えると、その有用性は計り知れないものがあります。中王区が何が何でも手に入れたいと思うのも納得でしょう。

しかし回復ラップでもフリースタイルバトルでは1ターンを消費してしまうため、TDDは先攻のアドバンテージを「マイナスをゼロに戻す」ことにしか活用することができません。対戦としての初回行動は1ターン目の返しから。実質的な先攻はSecret Aliensが握っていると言っても良い状態です。

 

The Dirty Dawgなんてのは全然知らない
正直考古学は 専 門 外
錆びついたオウム返しもろオールド・ガイだし
デイサービス扱い やめてよね?

対するSecret Aliensのアイリスはラップを使って、味方3人の能力をアップさせる強化スキルを発動しました。いわゆるバッファーですね。寂雷が回復に特化したサポーターなら、彼女は強化に特化した人材なのでしょう。

前回のトリオパフォーマンスの際も、彼女の歌唱が生み出した世界観の上にトムと太郎丸がラップを乗せるというイメージが印象的だった彼ら3人。アイリスがバッファーだったと考えると、その楽曲の方向性や演出にも納得できますね。

共にサポーターをチームに有する者同士、体力回復と能力強化で1ターンを消費した両陣営。しかし強化をかけられ続ければ回復は間に合わなくなり、最終的にはジリ貧となって行きます。相性的ことを言えばTDDが不利であり、彼らには早期決着が求められる展開となりました。

てめぇらの感度悪い 安普請センサー
じゃ解らんさ 俺らの新鮮さ
所詮バトルは 食 物 連 鎖
毒持つ怨嗟も 喰うのがアンサー

そこに飛び込んだのがThe Dirty Dawgの荒くれ者、碧棺左馬刻です。

一点突破の"力"が必要ならば彼の出番。ここでも圧倒的な個人力でチームを牽引し、Secret Aliensの3人にまとめて大ダメージを与えて行きます。初っ端から強烈な全体攻撃を決められたのは、事前に蓄積していたダメージと怒りが彼のラップアビリティに反映された結果でしょう(※想像)

通常時なら麻天狼戦のように一撃でダウンを見舞える破壊力でしょうが、今回は事前に相手がかけていた強化行動に阻まれ致命傷にはなり得ません。やはり先攻とは言え、1ターン目にダメージを見舞えなかったのがここで尾を引いてきます。

俺は生態系の頂点 ティラノサウルス
新鮮な肉は俺の好物
骨あるやつも骨ごと噛み砕く
目合えば既に勝ちフラグ

返すのはSecret Aliensのパワー系、太郎丸レックスです。

6500万年前から恐竜のDNAを受け継ぐ彼は、ラップ内でもその先祖を召喚して相手に"強者"の一撃を浴びせる攻撃方法を取ります。ところで恐竜の遺伝子を受け継いだ人間とは何なのか?それはあまり深く突っ込んではいけないところかもしれません。

チーム内の最年少で勢いだけで突き進む彼のラップは豪快その物。リズムに乗って韻を踏み抜くと言うよりも、自分の言葉をありのままにぶつけてリズムを生み出すスタイルのようです。

彼1人の技術やスキルではただデカいだけの一撃。幾らでも対処のしようがあるでしょうが、今回はアイリスの強化によって無視できない火力にまで上昇しているのが厄介です。さすがの4人も、彼の攻撃を受けて余裕綽々というわけには行きません。

正攻法で臨めば、強化行動を重ねてくる相手の攻撃力と防御力に上回られてしまう。TDDが勝つためには、そこから相手の穴を掻い潜るトリッキーな攻撃が必要となりました。

「一郎!僕のラップに攻撃を乗せて!」

ワクワクさせちゃう
魅惑枠ラムちゃん 曰く企むチャンス
Yeah 感情のアップダウン 付け入る小悪魔
100パー成功じゃん? 天才すぎ怖くない?

となればもちろん、TDDから一枚打って出るのは飴村乱数です。

ディビジョンバトルでも貫いた、真っ向から攻撃せずにエンタメでフィールドを掌握するその攻撃方法。それは真っ当な戦いを得意とするSecret Aliensにもやはり有効な様子です。

彼だけでは大きな一撃を見舞うことはできないものの、相手を翻弄して付け入る隙を作ることにかけては乱数は超一流。さながらこの場においては「強化解除の技」と言ったところでしょうか。

チームバトルは役割分担が鍵となる以上、彼のそのノウハウも敵の攻略に必要不可欠な一要素。強き者にあえて挑まず、相手の弱点を生み出してそれを的確に突いて行く。相手に合わせて様々な攻撃方法が取れるからこそ、The Dirty Dawgは伝説のチームとなり得たのです。

乱数の無茶振り 受けたこのジャグリング
怯えろ 肉切り裂く この策に
そっちゃエイリアン? こっちは政治犯?
違うぜあるのは 俺のこの正義感

そして乱数からのバトンパスを受け取ったのは山田一郎!

真正面からのラップスキルでは他の追随を許さないテクニックを見せる正統派ラッパーがここで満を持しての登場です。彼ならば乱数の生み出したトリッキーなフィールドでも最高のパフォーマンスを維持できます。

全くスタイルの違う2人でもしっかりと連携できてしまうそのアドリブ力。それがあることで、翻弄される相手に対し一方的に強力な攻撃を畳みかけて行くことができるのでしょう。互いの力量を信頼しているから成立するその攻撃は、正に彼らが伝説を築いてきた理由の片鱗を感じさせるものでした。

これで状況はイーブン。Secret Aliensも強化行動にターンを費やせば、乱数によって無力化されて大きなディスアドバンテージを背負うでしょう。そして、真っ向勝負になれば回復力と高い個人能力を持つThe Dirty Dawgに分があります。

「見せてやるよ一郎…俺の本気を!」

あとは未だ行動していないトム・ウィスパー・ウェザコックがどのような攻撃を繰り出すのか。これが1つ大きな分かれ目となる。そんな状況で彼は余裕の笑みをかまし、全力の一撃を繰り出す構えを取りました。

Develop and crop my lyrical architecture
つまらなきゃ皆飽きてくさ
Doped up to the eyeball 熱帯びる細胞
If it wasn't for these Pictures
they wouldn't find me at all

彼が体現したのは英詞と日本詞を混合し、その上でライムを踏む高等テクニック。しかもそれぞれの言語で別々に踏むのではなく、あくまで1つの詞としてラップを紡ぎ切りました。

To win the retreat, we all in too deep
死刑執行モードだぜ
T D D
井の中の蛙? いやもはや「山椒魚」
理解してるか? 歪んだ「ラップショー」を?

世界中を回る中で様々な言語を習得し、それをフリースタイルラップの中に落とし込めるまで磨き上げてきた彼の人生経験。その全てがヒプノシスマイクを通すことで強い力を持ち、他者を屠るための武器となってTDDの4人を圧倒します。

彼らはただ世界を巡ってい放蕩していたわけではない。世界中で他人にはできない様々な経験をし、決して一般人には知ることができない多くの人間の人生を垣間見た。それらは現在のSecret Aliensの人間性として、彼らの人生に反映されています。

日本という狭い国の中で、自分たちの生活と自由のことだけを考えている者の"意志"など自分たちには遠く及ばない。

そう宣言するかのようにヴァイブスを響かせたトムのラップは、4人の膝を同時に折るほどに強い衝撃を生み出しました。

そしてそれは七色に輝く光となって、彼らの見てきた世界をその場に映し出したのです。

明日は明日の風が吹く

トムの攻撃が現出したのは、Secret Aliens3人の姿を12人に分散万させる万華鏡の光です。分身のように見えるそれを通して、全ての攻撃を4倍の威力に増幅する。それがトムの繰り出すラップスキルでした。

手負いの状態のTDDがここから更なる一撃を見舞われれば、さすがに一溜りもないダメージを受けてしまうことでしょう。

正に万事休す、伝説のチームに敗北の二文字を突き付ける展開がそこにはありました。

いえ、厳密に言えば彼らは"伝説のチーム"その物ではありませんでした。いくら再結成したところで、やはり決定的な軋轢がある一郎⇔左馬刻、乱数⇔寂雷が交流を交わすことはできないでしょう。

彼らは4人で最強のチーム、4人の連携こそが当時人々の心に情熱を灯した最大の要素だったに違いありません。それが現在は個人プレイとコンビ攻撃しか使えないのですから、チーム全体の実力は大きく劣化していると言う他ないでしょう。

彼ら自身は各々で研鑽を積み、昔よりも個々の能力は向上しているはずです。それを持って伝説のチームが再結成すれば、名実共に当代最強のラッパーチームが復活するはずでした。

しかし現実はそうではありませんでした。伝説は形骸化し、望んでいた力はもう手に入らない。脆くも崩れ去って行く伝説の姿がそこにはありました。

TDDは過ぎ去っていった過去の遺物。
"世界"を打破するのは、もはや"彼ら4人"には成し遂げられないことだったのです。

とは言え、それは決してネガティブな意味ばかりを含みません。何故なら彼らが立っているのは過去ではなく、今。ここにはTDDではない別の希望が、確かに根付いているからです。

「昔の仲間も良いものだが」
「左馬刻様には、俺たちがいないとな」

4人がその力を120%発揮できるのは、もはやThe Dirty Dawgというチームではありません。

「寂雷先生…!僕たち微力ながら!」
「全力で力を貸します!」

TDDの解散後、失意に暮れていた彼らを再び立ち上がらせたのは、今この場まで共に歩んできたチームの仲間たち。

「BusterBros!!」「MAD TRIGGER CREW」
「Fling Posse」「麻天狼」

今の彼らは4つに分かれてそれぞれのチームを結成し、その中で他にはない"絆"を育んできました。

「兄ちゃん!俺たちだって!」
「一兄ぃと一緒に戦いたい気持ちに、変わりはありません!」

今の彼らが在ることが、ここに集った3人4チームがあの日から共に歩んできた証その物です。

もう昔の4人ではなく、過去に縋る必要はない。
誰と何が心を支え、奮い立たせてくれるものなのか。

それを改めて噛み締めて、揃う1ダースは再び仲間の手を取ります。

「勝負の潮目が変わってきたな。俺たちも行くぜ!」
「そう致しましょう!」

人間は誰しも取り返しのつかない失敗を犯し、失ったものは必ずしも手元に戻ってくるわけではない。けれどその遥か先で訪れる未来は新たな居場所を作り出し、過去を上回る関係を手に入れることもある。その希望と共に、彼らは今日まで戦い抜いてきたのです。

Tomorrow is another day.
明日は明日の風が吹く。

これは過去を乗り越え今を懸命に生きる、そんな12人の男たちが描いた物語。

「行くぜみんな!全力でブチかませ!」

「このエンドレスゲームの果て」で

Hypnosis action ends corruption
synapse焦がすgimmicks
もう誰にも止められない ignition!
いざカタルシスへ誘って ライムを踏み散らし
歴史刻みつける Division Rap Battleで

12人の折り重なった攻撃は、Secret Aliensの万華鏡もろとも全てを飲み込み。勝負は12人の勝利にて決着と相成りました。

彼らの今を生き抜こうとする意志は強い力になってヒプノシスマイクを奮わせ、見事に目の前の"世界"を打ちの破ったのです(※冷静に考えて12対3で全力で殴ったんだからそりゃ勝つだろうとかそういうツッコミは無しだ)

個々の実力、チームの総合力では決してSecret Aliensは劣っているわけではありません。むしろ同じ条件で戦えば、どのチームをも圧倒する戦力と戦略をSecret Aliensは持っていたと言っても過言ではないでしょう。

「だがよトム。お前は1つ大事なことを忘れてるぜ」

しかしそれだけではラップバトルに勝つことはできない。ラップはただ相手に打ち付ける攻撃ではなく、自分の気持ちを表現して相手に伝えることこそがその本懐だからです。

「――"ラップは楽しい"ってことをよ」

今この世界では唯一の相手を打倒する手段でも、根源的に持っている要素や魅力が変わるわけではありません。ラップはあくまで自己表現の文化。言葉に気持ちを乗せるのに最適な方法だからこそ、マイクの利用法として選ばれたに過ぎないはずです。

ヒプノシスマイクは武器であっても、ラップ自体は武器ではない。

Secret Aliensに足りなかったのは、それらを分けて解釈するその力でした。純然たる武器としてラップを使用してしまった彼らの言葉には、最後の最後で本当の気持ちが乗り切ることはきっとないのでしょう。

「そういうことか…」

実際のところ4つのチームの全員が、一郎の言うように「ラップを楽しい」と思っているとは限りません。今取り得る1つの方法として、ラップに勤しんでいる者がいてもおかしくないと思います。

ですが間違いなく言えるのは、彼らは「ラップをしている自分たちを楽しんでいる」と言うことでしょう。

ラップをする者は、その行動の中で交わし合える想いがあることを知っている。ただ相手を打ちのめすだけでなく、そこに至る過程で仲間との強い絆が生まれることを実感しています。

その頂点に4つのチームは、異なった角度から紛れもなく「ラップを楽しんでいる」者たちである。そう断言して良いのだと思います。

暗雲渦巻く『ヒプノシスマイク』の物語はまだ始まったばかり。中王区が開いた1つの興行。魑魅魍魎が跋扈する世界で、意志を持つ者が彼女たちの本性の一部を暴いた。たったそれだけのことに過ぎない小さな小さな前進です。

けれど今回空けたその風穴が徐々に大きくなり、やがては彼らの目的を果たすその日に繋がって行くはずです。その日が来るのを信じて、彼らの歩む道を見守って行きましょう。

それがこのアニメと13話向き合ってきた、我々にできる最善の選択なのでしょうから。

おわりに

戦いの後は、乱れる言の葉党から辛くも逃げ果せた4+1チームの姿が描写されました。

Secret Aliensの真の雇い主というヒプノシスマイクの製作者――謎の詐欺師めいた謎の雰囲気を放つ謎の天谷奴零の登場に、中王区の幹部衣装に身を包んだ碧棺合歓の姿など、今後の展開を匂わせる伏線が多数登場しました。

『ヒプノシスマイク』はアニメ以前に様々な展開が為されているコンテンツであり、本作はそのさわり部分を映像化した作品です。既に分かっていることもあれば、アニメで新たに提示された情報や世界観設定もあると言ったところでしょう。

アニメの2期を待つのか、他のコンテンツを追いかけて伏線の正体を知って行くのかは視聴者の考え方によるでしょう。

この先を楽しむ選択肢は1つではなく、既に無数に用意されている。どれをどう楽しむかは自分次第。

それがこの『ヒプノシスマイク』の最も良いところの1つだと僕は思います。

「オラァかかってこいや!!」
「行きますよ…!」
「まだまだお祭りは続くよ~!」
「行くぜ!バトルだ!」

彼らの戦いはこれからも続いて行く。

より熱量を増し拡がり続ける『ヒプマイ』の世界は、常に扉を開いて我々が踏み込むその瞬間を待っています。

今回が初めての人も、ここまでドップリ浸かってきた人も、僕のようにつまみ食いしている人も、これからまたこのどうしようもない世界を楽しんで行きましょう。きっと各々にとって最高の興奮と体験を、この作品は届けてくれることでしょうから。

13話続けてきた『ヒプアニ』感想記事もこれにて閉幕。ここまで読んで下さった方々、本当にありがとうございました。また別の作品の感想などでお会いできることがあったら嬉しいです。

お相手はライターのはつでした。それではまた。

せーの!

\ラップって楽Cー!/

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はつ

『超感想エンタミア』運営者。男性。美少女よりイケメンを好み、最近は主に女性向け作品の感想執筆を行っている。キャラの心情読解を得意とし、1人1人に公平に寄り添った感想で人気を博す。その熱量は初見やアニメオリジナル作品においても発揮され、某アニメでは監督から感謝のツイートを受け取ったことも。

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