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「応援上映」の上手な楽しみ方教えます!30回以上参戦したからこそ分かったこと!

2019年3月14日

 

引用元:https://kinpri.com/news/detail.php?id=1071696&artist_cd=KOP3S

『キンプリSSS』『スッスッス』の略称でおなじみ。

『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-』
絶賛公開中!!

何かとネットで話題を呼ぶ『キンプリシリーズ』ですが、何と言っても一番は「応援上映」の存在でしょう。

「応援上映」とは、上映中に声を出したり手を振ったりしてOK。コスプレしたりサイリウムや小道具を持ち込んだりして、皆で映画の内容を盛り上げて楽しむことを目的とした全く新しい鑑賞スタイル。

最近では様々な映画で特別上映会として行われるようになりましたが、その一大ムーブメントを起こす先駆けとなったのがこの『KING OF PRISM』でした。上映期間中は毎日「応援上映」をやっている作品です。

しかしこの「応援上映」。様々な理由から参加のハードルを高く設定している方も多く、まだまだ一部の人の楽しみとなってしまっているのが現状だと思っています。

何だか恥ずかしい!
何して良いか分からない!
ぶっちゃけなんか恐い!
ああいうの生理的に無理です。

など様々な意見があるかと思います。最初に言っておくと生理的に無理なのは仕方がありません。向き不向きがあるイベントだと思っていますし、そういう人がわざわざ行くものでもないとは思っています。

しかしそれ以外のものは解消することができる。もっとたくさんの人に応援上映の煌めきを感じてもらうことができるんだというのが正直なところ。

というわけでこの記事では『キンプリシリーズ』の応援上映に30回近く参戦し、その他の作品での経験もある僕が考える「上手な応援上映の楽しみ方」をお届けします!

応援上映とは空気を楽しむものである

まず始めに、応援上映における「何かをしなければならない」というイメージは捨ててほしいと思います。

応援上映の真の楽しみは、その場の空気を楽しむことです。映画だけでなく、映画を応援している人達の声や動きも踏まえて1つの作品として鑑賞する。自分の知っている作品を全く新しい形で楽しむことができるのが、応援上映の醍醐味です。

「自分には全くなかった視点からキャラクターに声をかける人がいる」「気付いていなかったような演出に突っ込む人がいる」といった1つ1つの発見を楽しむ心を持つことが大事です。

例えば僕が今でも忘れられないのは、ド真面目なシーンであるキャラに向かって「あー顔が良い!!」とデカい声で叫んでいたお姉さん。その時点で慣れるほど見た作品の飽きるほど見たシーンでしたが、流石に笑いました。確かにそのキャラはそのシーンでは普段は見れない顔をしていましたし。

そういう思いの丈の発散には、周りの人を巻き込む力があったりするもの。普通に考えたらありえない突っ込みですが、そのありえなさを楽しむことこそが応援上映の魅力。あくまで「何が起きてもおかしくない」その空気を寛大に楽しむ気持ちを持っていれば、今までになかった楽しみがあなたを待っています。

それさえ持っていれば、何かを自分からする必要はありません。その場にいて、何かをしている人達を見て楽しんでいれば良いのです。応援上映はそれだけでも楽しい文化です。

よく応援上映は一世を風靡した「ニコニコ動画」のコメント機能を肉声で行うコンテンツである、というような例えをされることがあります。

ニコ動はコメントをしているのは一部の人達のみで、それを見ているだけの人が圧倒的に多いというデータがあります。この例えに倣うとすると、応援上映も叫んでいる人達を見て楽しんでいるだけの人がいても全然問題ないのです。

まずは劇場に行って、いわゆるエリート達の応援風景を最後列辺りから眺めてみる、というだけでも世界が変わると思います。僕も3年前、最初はそうやって入りました。死ぬほど笑った記憶がありますね。

男だが『KING OF PRISM』の上映に10回以上足を運んでしまった話

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まずはテンプレートに沿ってみる

一般的に応援上映は好きなところで声を出して良いというタイプの催しですが、『キンプリシリーズ』など長期間の応援が可能な作品は「ここでこういう声を出す」というテンプレートが出来上がってくる傾向があります。

これについては賛否両論ありますが、皆で一緒に声を出す場所が決まっているというのは初心者には大変ありがたいこと。僕も今でこそ「もっと自由に…」と思うことがありますが、最初はこういうところで声を出す大勢の中の1人でした。

応援上映の空気を楽しみ「自分も参加してみたい!」と思った方は是非、このテンプレのところで声を出してみましょう。一緒に作品を盛り上げている一体感を楽しむことができます。癖になる人には癖になってしまうあの面白さ。こうなると劇場鑑賞10回も夢じゃない!

上映2週目くらいにはかなり固まってくる印象があるので、そこでだけ声を出すスタイルでもかなり声を出すことができると思います。最初はエリートの方々におんぶに抱っこで楽しめばOKです。時期にあなたもエリートの仲間入りかも?

思いの丈を叫んでみる

前述した「顔が良い」お姉さんのように(ネタにしてすまない)好きなキャラや好きなシーンが決まってきたら、そこではテンプレを無視して張り切って声を出しましょう。

慣れてきている人でも「なんか空気読めてないと思われるんじゃないかな…」と思ってテンプレ以外は何も言えないというパターンは多いと思いますが、僕が思うに、応援上映は好き勝手叫ぶ人達がどれだけその場に存在しているかで楽しさが変わります。

「やっぱ応援上映面白いな」と思わせてくれるような発言はやはりその場限りのものであるということばかり。「今日はこういう人いて楽しかったな」と思って帰ることが圧倒的に多いです。応援上映は生き物。毎回違った楽しみがある。

逆に「あれはないな」と思わされたことは、僕の経験上は一度もありません。ポジティブな思いの丈であれば基本的に誰も気にしないどころか、むしろ(自分はできないが)そういうことを言ってくれる人を求めている人が大半ではないかと思います。そうでなければ応援上映に足を運ばないのでは、とも。

しかしこれは僕が男性であり、『キンプリ』のメイン支持層である女性コミュニティから外れたところにいるからこそ気にならない、ということもあるかもしれないので一概に断言は難しいですね…。でも、性別問わずそうだと信じたいです。

だから自分だけが変なところで声を出していて「恥ずかしい」「浮いている」「なんか間違えた?」と言った感情を持つ必要はないと思っています。なかなかゼロにはならないんですけど、それをかなぐり捨てて叫んで良いのが本来の応援上映の姿であると思います。

できる限りカオスな方が楽しい。
それが応援上映。

もちろん決められたルールは守りましょう。作品によって微妙に持ち込んでいいもの、やって良いことに差があるので、異なった作品に参戦する時は一応チェックしておくのがオススメです。

発言のセーフラインを考えてみる

応援上映で難しいのが「どこまでがセーフラインか」というところ。

割と嫌われるのが「本人は面白いと思ってやってる(面白くない)」というやつ。ただこれも感じ方の違いなので、一概にどこまでがセーフかというのは確定できないのが現実。

特に僕のような男性だと、声質・声量の違いから何を言っても目立ってしまうのでこの線引きがマジで難しい。「男のうるさいのいらねぇ」みたいな価値観の人がいるのも知ってるので、あんまり無造作に騒ぐわけにはいかないんですよ。そうやって嫌う女性の方が少数派だとは思っていますが…。

そこで、数多参戦して個人的に考えた線引きについて語ってみようと思います。

思いの丈を叫ぶのはOK

まず最初に、上述した「思いの丈を叫ぶ」は全面的にセーフ。
特に女性であれば何の気兼ねをする必要もないと思っています。いつも楽しませて頂いてありがとうございます。

本当に心から叫んでいる人はもう空気で分かります。絶対に打算では出せない本気感が溢れ出てますので、真に迫るものを感じます。

それを否定する人は誰もいないのではないでしょうか。気兼ねなくやっちゃってください!

他人が不快になるようないじりはNG

次にキャラのいじりやいびりについて。
これも不快な思いをする人が出やすい部分です。

個人的な尺度だと「明らかに悪い奴が悪いことをしている部分に突っ込む」まではセーフ。キャラを貶める内容は全面的にアウト。特に良くも悪くも解釈できる部分については、悪い風に突っ込まない方が無難といったところ。

その発言の"内容"で「不快になる人がいないか」を重要視すべきだと思っています。言い方やテンションの高さで引かれるのは仕方ない。そこは引く人の方に「ヤベー奴いる…」と心に留めておいてほしいところ…。

ただし「悪いところに突っ込む」場合は、あんまり過激な言い方や罵倒は避けるべき。周りの人が見て「ガチギレしている」ように見えるのは微妙かなぁと。応援上映は鬱憤を晴らす場ではないので、あくまでも「ネタで言っている」ということが周りに伝わる言い方を心がけましょう。

自分だけ喋り続けないよう気を付けよう

発言量について。
言いたいことが溢れてきて止まらないという人もいるかもしれませんが、あまりにもずーっと大きい声で喋りっ放しなのも良くありません。1人の声しか聞こえないと周りの人達に迷惑がかかってしまいますし、流石に気が散ります。

一言二言で簡潔に言葉を飛ばし、少し間を空けて次の突っ込みへ。パワーのある叫び声を上げる場所はある程度限定して、間を作るというのは大事です。

基本的には静かにしていて、自分の担当キャラにだけひたすら愛を叫び続けるのももちろんアリだと思います。急にスイッチ入る人が近くにいるとビックリするけど面白いんですよね…。

厳密にどこからNGという尺度はありませんが、自分の声だけが劇場に響いている時間ばかりになっていないかは気にしておくと良いかもしれません(※比較的静かな応援上映回を除く)

滅茶苦茶多すぎない限りは、個人の発言量が気にされることはないはずです。皆もちろん映画を観に来ているわけですので。

「笑わせる」のではなく「笑われる」発言を

「ウケを狙って言葉を選ばない」というのは原則です。

僕は男で目立つこともあり、結果的に結構自分の発言で笑いを取っている自覚があるのですが、それらは笑いを取りに行ったわけではなく「笑われた」ということばかりです。

今でも覚えているのは、『キンプラ』においてあまりにも美しい法月仁の過去が語られるシーンで「どうしてこんなことに…」と噛み締めるように呟いた(※法月仁生誕記念上映だったので仁目線になっていた)ら、滅茶苦茶周りに笑われてしまったこと。何の気なしに口から出てしまったのですが、なんか多分タイミングが絶妙だったのでしょう。

こういった経験から、応援上映の笑いは誰かが人を笑わせようとした結果ではなく、気持ちが昂りすぎた人を見て笑ってしまっている人によって巻き起こっていると位置づけています。だから、誰かを笑わせようと思って発言することはナンセンスだという認識でいた方が良いかと思われます。

僕自身「せっかくだから自分の発言で笑いを取りたい」という気持ちがある方なので、この辺りは特に気を付けて参加しています。慣れてきて発言量も増えていますが、頭で考えたものではなく感情から出た言葉だけを言うということは極力徹底しているつもりです。

応援上映参戦中は面白いことを言うのではなく、面白く見える人でいるべきです。少なくともキャラ愛が爆発している人は、周りからはそう見えています。そういう人達によって応援上映は支えられていますし、何度も行きたくなる魅力に溢れているのだと思っています。

おわりに

応援上映の楽しみ方について書いて参りました。

僕はこの応援上映という女性特有のまとまりを持った文化が非常に面白いものであると思っています。男性向けコンテンツでこれをやると、それこそ目立ちたい奴が好き勝手やって地獄と化してしまうのが目に見えています。実際そういう事件もありました。

女性中心(もしくは男女比が同等近く)だからこそ成立している文化だと思いますし、逆にだからこそ統率が取れすぎてしまい、テンプレに縛られすぎている現状もあると思っています。

そういう意味でもう少しフリーダムなものになっても良いかなという気持ちはありますね(その方が男性の身としてはなじみやすいから助かる…)特に『キンプリ』は劇中のプリズムショー辺りのガヤがもう既にヤバいですし、あれは「これくらいやっても良いんだよ」という製作サイドからのメッセージでもある気がしますね。

立ち上がりから数年の時を経て、応援上映という文化は徐々に一定に仕上がりつつあると言えると思います。

特に『キンプリ』を支えている人達の多くは、歴戦を掻い潜ってきたエリート達。その結果として、本当に空気の読めないことをして人を不快にさせるような人の参加率は下がってきていると思っています。

現在の応援上映が持たれている偏見の多くは、最初期の無法状態だった頃の名残のようなもの。今はどちらかと言えば整理された遊びですし、ライブ感を楽しむのに十分効果的な手法として確立されています。

実際に「応援上映でこんな不快な思いをした」という話は、最近ではめっきり聞かなくなったように感じます。だからこそ様々な作品で応援上映が行われるようになり、特に問題もなく広まり続けているのではないでしょうか。

ここらで1回参加してみると案外楽しいものですよ。
そうハードルの高いものではありません。まずは勇気を持って、最後列に飛び込むところから始めましょう。

空気を感じてもらえれば、きっとその魅力が分かると思います。これからも皆で応援上映を楽しんで参りましょう!

お読み頂きありがとうございました。

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はつ

『超感想エンタミア』運営者。男性。美少女よりイケメンを好み、最近は主に女性向け作品の感想執筆を行っている。キャラの心情読解を得意とし、1人1人に公平に寄り添った感想で人気を博す。その熱量は初見やアニメオリジナル作品においても発揮され、某アニメでは監督から感謝のツイートを受け取ったことも。

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