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【5周年】『KING OF PRISM』に出会って本当に人生が変わった話

 

引用元:『KING OF PRISM ALL SERIES Blu-ray Disc "Dream Goes On!"』キービジュアル

『KING OF PRISM』シリーズ5周年おめでとうございます!

僕は初年の2月に映画館に行って鑑賞しましたから、この作品とのお付き合い自体もかれこれもう5年ということに。月日が経つのは早いですね。

「『キンプリ』を観ると人生が変わる」とは太古の時代からよく言われてきたものですが、僕はネタ抜きで本当に人生を変えられた人間の1人だと思います。

そんな僕の目線から送る『キンプリ』と僕の5年間。この機会にしたためてみようと考えました。半分以上は自分語りですので、『キンプリ』界隈に入り込んだ1人の記録程度で読んで頂けると幸いです。

作品ファンの方も、まだ見たことがない方も、是非楽しんで行ってください。それではどうぞ。

『キンプリ』との出会い

時は遡って5年前。僕が『KING OF PRISM』の鑑賞を決めたのは、本当にただの偶然でした。

たまたま観る映画を探していて、たまたま身内がTwitterで話題にしていて、たまたま行けるタイミングと映画館があったというだけで、本当に何となく観に行ったの覚えています。

特に女性向けに造詣が深かったわけでもなく、原作は完全にカバー範囲外。ただ当時トンチキ作品を楽しむ気概が強かったため、その部分をネット記事で確認して興味を持ったという具合でした。

当時は丁度ネットバズの起き始めだった時期で、映画館の席が8割以上埋まっている(しかもほとんどの人が初見)という最高に恵まれた環境で鑑賞できたことも衝撃を倍増させてくれました。初回鑑賞は今でも大変にメモリアルです。

例えるなら、映画が終わった後に「全校集会が終わった後の体育館のような空気」が劇場内に訪れたという感じ。劇場を出ることさえせず、その場で「今見たものが何だったのか」を確認する鑑賞者でごった返しになっていました。後にも先にも、映画館であの光景は恐らく見られない気がします。

今見返すと、初作である『by PrettyRhythm』はとにかくインパクトを残すことだけに重点した作品創りが徹底されており、現在ある関連作の中でも極めて異質です。だからこそ、応援上映という一大ムーブメントを生み出せたのだと思います。

それにまんまとハメられる形で『プリティーリズム・レインボーライブ』を見て全てを理解し、狂ったように映画館に通い、興味無さそうな身内さえも巻き込んで沼に落として行くバケモノになりました。

2作目『Pride the Hero』は試写会に行って映画館で15回くらい見て、速水ヒロのプリズムショーで12回くらい泣きました(3回は応援を楽しむことに徹した)TVアニメシリーズ『Shiny Seven Stars(スッスッス)』でも最速上映を完走して映画館に通いまくり、愛知のプリズムシャワー上映などにも参戦しています。

5年の月日の間に僕も30代になり、感性も大分落ち着いてきたような気がします。今後より素晴らしい作品に出会うことはあっても、『キンプリ』以上に自分を狂わせる作品に出会うことはない。そんな気がしています。

全然関係ないですが、僕は最近会った別作品のオタクの人に「『キンプリ』のオタクは自分が狂っていることを理解して狂っているから恐い」と言われました。本当にそうだと思うすまん。

「応援上映」を流行らせた功績

『キンプリ』を語る上で外せないのはやはり「応援上映」の存在でしょう。

今となってはあまり知られていませんが、映画館での「応援上映」が一般化する土台を作った作品が『キンプリ』です。これは当初から『キンプリ』を追いかけながら、他の作品にも参加してきたので「間違いない」と断言できます。

厳密には『キンプリ』の「応援上映」自体が、女児向け映画で行われていた「おうえん上映」を元にした催し(※当初は『キンプリ』でも「おうえん上映」と記載されていた)ですが、子供向けの遊びを一般作品で行えるところまで開拓したのは『キンプリ』という感じです。

当時は応援上映のインパクトで賞を貰ったり、TVニュースでも特集を組まれて一部の映像が流れたりしました(※KinKi Kidsや桐谷美玲さんが企画等で体験させられている)

『キンプリ』自体は今でも凄まじい知名度を持つ作品ではないものの、「応援上映」自体は作品の垣根を超えて楽しまれるようになっています。なので今でも「応援上映」が盛んに行われているのを見ると、密かに『キンプリ』の功績を感じて嬉しくなったりしますよね(※オタクの悪い癖)

やはり映画館に何度も通う理由はこの「応援上映」によるところが大きく、「応援上映」のおかげで『キンプリ』は無謀な企画から一大ムーブメントを引き起こすことができたのだと思います。

冷静に考えて「朝の女児向けアニメの男性キャラだけで女性向けを創る」って発想がイカれてる(※言い古されたヤツ)し、正式タイトルに『劇場版』が入っているのも不可思議でした(当時TVアニメの目算などあろうはずもないのに何故か頭につけられていた)

ちなみに1作目には如何にもやる予定があるような後編予告がついていますが、もちろん「公開当初は続編をやれる希望はなかった」というのも今一度噛み締めておきたいところです。

しかしながら、当時映画館に通っていた我々は「当然創られる」という強い意志を持っていて。

今思えば、それが一番狂気的だったのではないのかなと思わなくはない今日この頃です。

僕の人生と『キンプリ』

さてでは軽く『キンプリ』の歴史を振り返ったところで、僕がどうこの作品に人生を歪められたのかの思い出語りをして行きましょう。

僕の『キンプリ』の内容に関する想いは過去に幾度となく記事化していますので、そちらも合わせてお読み下さい。

『キンプリSSS』全話感想を書いた僕が『キンプリ』にドハマりした理由(内容編)

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まず早い話が仕事を辞めました。

元々夢を追いかけることから離れて燻っていた20代半ばの僕は、『キンプリ』に出会って「やっぱり好きなことをやらないと駄目だ」と決意して人生をの舵を取り直しました。はっきり言うとコイツは馬鹿なので真似しないでください。

それくらいのパワーが『キンプリ』にはあったんですよね。面白いとか作品として出来がどうとか以前に、見ていると根源的な力が湧いてくる魅力がこの作品にはありました。燻っていた心を再び燃え上がらせるような、そんなソウルフルなものを感じさせられたのです。

後に分かることですが、僕の周りで『キンプリ』に当てられた人は何かしらの"燻り"を持っている人が多かったように思います。現在の人生に納得している人は、あまり心に響かなかったようでした。それくらい色んな人に見せて回ったってことです。すまんな当時のみんな本当にすまん。

仕事を辞めたのは『キンプラ』が公開された丁度1年後くらいだったと思いますが、その間に結婚してとびきり贈りたいんだMy Loveしました。ムービーは「ドラマチックLOVE」で作りました。良いだろ(※夫婦合意の上での選曲です)

結婚してからいきり立って独立するアホを見守ってくれる良い嫁に恵まれ(連続する自慢)、元々得意だった書き物の分野で活動を開始しました。そう言えば以前「自分の配偶者のことは"妻”と呼べ」と怒られたんですが、僕の嫁は"嫁"と呼ばれることを望んでいます。

得意と言っても当時は好きなことを書き殴ることしかできなかったので、色々と苦労はしましたね。ですが、やはり人間「これでやっていく」と強く思うほど、地力がついてくるものだとこの数年間で実感しました。今僕の古い『キンプリ』関連記事を読むとその差は歴然です。

まだまだ発展途上で立場は兼業主夫という感じ。でも夫婦揃ってこの生活に納得できていて、同棲してフルタイム共外働きだった頃より今の方が幸せですね。新しく見えた価値観。結婚してから覚えた料理がメキメキ上達して、最近は楽しいんだ。それに気付かせてくれたのも(元を辿れば)『キンプリ』でした。もう何でも『キンプリ』のおかげ!

ただ書き手としてそれで良いかと言われると、決してそうではありませんでした。冷静に考えれば僕は何かの実績もがあるわけでもなく、ちょっと文章が書けるだけの凡人でしかなかったわけです。その立場で何かを発信したところで、大して読まれるわけがありません。

ブログを検索から読んでくれる人は増えていたとは言え、それで書き手としての自分が周知されるわけでもなく。皆さんもブログから情報を得る時、きっと誰が書いたかは気にしていないと思います。ライティングというのは、基本的にはそういうものですからね。

ただ漫然と仕事をしている頃よりは楽しい毎日でしたが、心の燻りは解決しないままに時だけが過ぎていきました。

独立したものの何の後ろ盾も持っておらず、焦りばかりが募り始めた頃合い。そんな時、またも僕の心を救い出してくれたのが『KING OF PRISM』だったのです。

『スッスッス』との出会い

物書きとして活動を始め、1年弱が経った頃。スタートしたのが待望のTVアニメシリーズ『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-』です。

ライティング活動とは一切関係なく、1ファンとして「とりあえず最速上映」と半ば義務的に劇場に向かったのを覚えています。当時の自分はTVシリーズへの期待と不安が入り混じっており、ひとまずはテンションを上げるための最速参加という面持ちでした。

そんなぬるい精神に喝を入れられるかのように、「第一章」によって頭を思いっきり殴られることに。

具体的には1話で爆笑して2話のユキノジョウで号泣し、3話のタイガの成長に胸打たれて最後のチェリピキで放心状態になりました。

待ち望んでいた以上の『キンプリ』が還ってきた。
その感覚に心は燃え上がり、ここ数年で培った熱量をこのアニメに返したいという気持ちが大爆発しました。

そうして始めたのが、このブログにて連載していた「『キンプリSSS』全話感想シリーズ」です。

『キンプリSSS』全話感想まとめ 総計14万文字に及ぶ煌めきの文章化!世界は輝いているんだ!

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これが僕のブログで初めて固定読者をつけるに至った記事群であり、それが今の活動にまで繋がっています。

当時の僕は「今の自分なら『キンプリ』の日本一熱い感想が書ける」(※日本一愛しているわけではない)と本気で信じて動いていて、大変おこがましい存在と化していました。ほぼ頭のおかしい人だったと思います。

ですが結果として話を重ねるごとに読者は増えて行き、最終的には「キンプリ 感想」などでググると僕の記事がトップ表示されるようになりました(※最近は一部の法人系サイトが上位)自分の中では1つの有言実行。これはさすがに嬉しかった。

特に「第四章」を細かく分析した記事では、SNSからも検索からも凄まじいアクセス流入がありました。数多の「第四章」で頭がバグった人たちの脳内整理に貢献できたのかもしれません。

そしてこれは恐らく僕の書き手人生最大の功績となり得るものです。あそこで振り落とされる人を1人でも減らせていたとしたら、好きな作品への熱意を確実に還元できたということですから。こんなに嬉しいことはありませんね。

余談ですがこの記事群のおかげでブログ全体の評価が上がり、他の記事の掲載順位も合わせて上がりました。一部のライフハック記事は、今でも毎日誰かの役に立っているようです。ありがとう『キンプリ』。全て『キンプリ』のおかげです。これからもよろしくお願い致します。

『キンプリ』から授かったもの

『キンプリ』からの施しは、TVアニメ放送終了後にも続きます。

感想執筆で評価されたことに味を占めた僕は、今後も何か人の心を打つ感想を書いて行きたいなと思い始めます。そこで出会ったのが、次クールより菱田正和監督によって手掛けられた『あんさんぶるスターズ!』です。

「いやもうこれは書くしかないだろ。マジで名前しか知らないけど」というノリで1話をザッと書いてみたところ、これが都合よくバズる。しかも実数で言えば『キンプリ』を遥かに上回る勢いで。これがコンテンツ規模の差か……と思わずにはいられなかったあの日の思い出。

それから2クール半年間に渡る感想執筆を終え、そこで僕を知ってくれた読者さんたちの希望に応える形で今はアプリ版の感想を執筆中。書いた文章量で言えば『キンプリ』をも上回り、実質的なブログのメインコンテンツと言える存在にまで発展。まだまだ先は長いですが、『あんスタ』とも長い付き合いになりました。これからも楽しく書いて行きたいです。

そこからも派生する形で『A3!』『アイドリッシュセブン』『ヒプノシスマイク』などの女性向け作品の感想を執筆し、どこの界隈でも今のところ喜ばれる感想執筆を続けられています。一部の方々の間では、「すごい感想を書いている人」というイメージも定着しているのかもしれません。

そしてその感想を書けるようになったのも、『キンプリ』のおかげだったのです。

5年前の僕は作品の質を「物語を読むこと」でしか判断できず、キャラの気持ちを理解するという見方が非常に疎かになっている人間でした。往々にして男性はその傾向が強いのですが、僕もそこから決して漏れていませんでした。

そんな時に『キンプリ』と出会って『プリリズ』を見て。この作品を本気で理解しようと思うなら、もっとキャラ感情に寄り添った見方をできるようにならねばならないと心から感じたのが、今この時にまで繋がっています。

それを数年単位でしっかりと鍛えるために他の作品の見方を変えたり、邦画や連続ドラマを楽しめる心を養ったり、SNSなどで人の心を分析する機会を増やしたり。本当に色々なことをしました。今もしています。

元々「見る目」を鍛えることには10代の頃から意欲的だったので、その自分の弱点には自覚的だったのですが。やはり苦手を克服するのには理由が必要ですよね。

そのおかげで身についたものを『キンプリ』に還元し、他の作品に対しても活用することで多くの人を楽しませることができている。我ながら素晴らしいことだと思います。

『キンプリ』との出会いが、僕をここまで連れてきてくれました。

何もなかった自分自身から、まだまだ広くはなくとも人に知られる存在になり。自分の文章が見ず知らずの人にまで望んでもらえるという経験をすることができました。まだまだ自分の可能性を模索できる立場に身を置くことができている。それがとても嬉しいです。

もう大手を振って若者面できる歳ではないですが、まだ自分を諦めたわけじゃない。

これからも「『KING OF PRISM』に人生を変えてもらった」と多くの人に言えるように、そしてそこから『キンプリ』に興味を持ってくれる人を1人でも増やせるように。

僕は『キンプリ』と共に人生を歩もうと思います。

Thank You & Good Bye 青春 Forever。願わくば遠くない未来で、またあの感動と興奮を味わえますように。生まれ変わっても22世紀でハグするけど、生まれ変わる前に何度だって会いたい。そう思っています。

おわりに

いっぱい書いたね。うんいっぱい書いた。

色々あって僕の記事を読んでくれている人には『キンプリ』を知らない人も増えましたので、ここで『キンプリ』の始まりをおさらいしつつ自分語りをしてみました。自分で読み返したら宗教染みすぎてて酷く気持ち悪かったので、正しく伝わっているのかが心配です。

こうやって振り返って文章に起こしてみると改めて感情がこみ上げてくるものです。5年。長いようで短かったようで。次の5年はどんな歳月になるのだろうか。楽しみでもあり、不安でもありますね。

残念ながら『キンプリ』の新作はまだまだ先の話のようです。ですが菱田監督が携わっている新作は、2021年4月から放送されることが決定!これには期待したい!

もし監督を務めるのであれば、菱田監督にとってもまた初めての挑戦がたくさん詰まった一作になるはず。また成長した自分のスキルを引っ提げて、菱田監督に還元できるように準備を進めておこうと思います。

引いてはそれが『キンプリ』の新作を応援することにも繋がるかもしれませんし、そうでなくともまた違った角度から菱田監督の熱意が感じられる作品を見られるのが大変に楽しみです。それに当てられ続けた5年間だったので。

それでは今回はこの辺りで。ここまで読んで頂きありがとうございました。願わくばまた『キンプリ』の記事でお会いできればと思います。プリズムの煌めきはいつもそばに!またいつか!

  • この記事を書いた人

はつ

『超感想エンタミア』運営者。男性。二次元イケメンを好み、男性が活躍する作品を楽しむことが多い。言語化・解説の分かりやすさが評価を受け、現在はYouTubeをメインに様々な活動を行っている。

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