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【サ終】『スターオーシャン:アナムネシス』最初期の盛り上がりを追体験できる記事 たくさんの思い出をありがとう【SOA】

2021/6/24。惜しまれつつも4年半に渡ったサービスを終了した『スターオーシャン:アナムネシス』。

僕は『スターオーシャン』シリーズの大ファンの1人で、『アナムネシス』には長年燻ったまま諦めかけていた夢を、たくさん叶えてもらいました。

全てが全て良いことばかりのアプリだったわけではなく、中にはこの作品を否定的に見る人も少なくないでしょう。かく言う僕もサービス開始から丸3年を遊んだ後、ゲームからは離れることを選んでしまいました(何故か生放送は見ていた)

それでも加点方式で見れば圧倒的に、『アナムネシス』には感謝したいことの方が多い。それは間違いない事実であり、長年を添い遂げた1人のプレイヤーとしてその想いを語っておきたいと思いました。

1人のシリーズファンから見た、リアルな『アナムネシス』との思い出の数々。共に追体験頂ければ幸いです。

絶好調だった頃の『アナムネシス』

『アナムネシス』(※以下『SOA』)との出会いは、それはそれは鮮烈なものでした。

もう絶対に望めないであろうと思っていた『スターオーシャン』(※以下『SO』)シリーズの再始動。その中核を担う存在として、『アナムネシス』のリリースは発表されました。

しかし先んじて発売されていた『スターオーシャン5』は世間的な評判があまり良くなく(個人的にはめちゃくちゃ楽しんだ)、シリーズファンはどちらかと言うとお通夜気味なテンション。『アナムネシス』はその後に発表された謎のスマホアプリということで、正直かなり懐疑的に見られていた節がありました。

そもそも『SO』ファンにはコンシューマ派が多かった上に、「スマホで『SO』が再現できるわけがない」という先入観も捨て切れず。しかも『SO』シリーズは遠い昔にソシャゲで酷い目に遭っているので、とにかくポジティブな要素が何もないと言った始まりだったと記憶しています。

当時は公式HPに記載されている「ジャンル:ハイエンドアクションRPG」に対し、「何がハイエンドじゃいwww」と個人的に突っ込んでいたのは何故か忘れることができません。それくらい無謀な挑戦だと思えて仕方がなかったのです。

しかしいざサービスが始まり、蓋を開けてみるとその評価は一転。

意外とちゃんと『SO』してる…いやこれは間違いなくちゃんとした『SO』だ!『SO5』クオリティの3Dが何故かスマホで完璧に動いている!どういうことだ!?各所からそんな声が噴出し、界隈は壮絶な盛り上がりを見せることとなりました。

『SO5』のキャラをもちろんのこと、新たに美麗グラフィックで作り直されたマリアやネルなどの過去作キャラに、シリーズファンは歓喜の声を上げました。「マリアがベニシグレ!?せめてプルートホーンだろ!!」「ネル1つも当時の技使えなくね?」「なんで技名のボイスがないんだ!」「ダリルもイセリアルブラストw」「これいつまでゲレルを狩れば良いの」と。

もちろんそれだけの無理したクオリティ故に、サービス開始はそれはそれは惨憺たる状態で。メンテに次ぐメンテが発生し、安心してまともに遊べる時間はなかなか訪れませんでした。

ですがそうであっても、当時のシリーズファンは安定したサービスの開始をじっと待ち続けることを選びます。「待っていてでもちゃんと遊びたい」と思える魅力が『SOA』には確かに存在していたからです。

シリーズの復活を実現した

初期の『SOA』の魅力はそれだけはありません。

当時のスクウェア・エニックス産のスマホアプリにしてはガチャの排出率が異常に良心的だった上に、これまた異常な頻度で大量の石を配っていたという伝説があります。

ファンからは「石を配らないと死ぬ運営」とネタにされるほどの勢いがあり、とにかくスマホとは思えないゲーム完成度とその「超良心的運営スタイル」で、『SOA』は一躍スマッシュヒットを記録します。その時期を知らないユーザーには信じられないかもしれませんが、本当にそういう時代がありました。

本当に掴みはバッチリという感じ。恐らく運営開発の期待以上の成果を挙げ、一時期はスクエニの主力アプリに名を連ねたこともありました。

そのおかげでゲームのクオリティは日を追うごとに目覚ましく向上。例えば、最初期でのその最たるものがキャラクターのフェイシャルです。

最初は全く動くことがなかった顔面にまず「まばたき」が追加され、次は口が動くようになり、最終的には表情が追加されました。

馬鹿みたいな話だと思われるかもしれません。でもその1つ1つの変更に、ファンは毎回驚くほど湧いていたのです。それほどまでに、当時のシリーズファンには「この作品を盛り上げよう」という強い熱意がありました。

人気キャラが新規参戦するたびにSNS上に歓喜の声が挙がり、セールスランキングでTO10に入ればお祭り騒ぎ。毎度クオリティが跳ね上がるビューワーモードとラッシュコンボ演出に惚れ惚れし、紳士はパンツが見えるスクショを撮ることへ情熱を傾ける。

二度と見られないと思っていたトライエース作品キャラの参戦、思いもしなかった作品とのコラボ。果ては『テイルズオブ』シリーズとの歴史的(?)和解の瞬間まで。

挙げ出したらキリがないほどの想像できなかった夢物語の数々。その全ては『SOA』が体験させてくれた盛り上がりです。全部!全部!全部!全部!全部だ!!

そもそも当時は『SO』シリーズは4を持って終了し、新作が作られることはもうないという見方が強まっていた時期でした。アクションゲームをスマホアプリで遊べるわけはなく、コンシューマが下火になった時点で現実的に厳しいのは間違いなかったでしょう。

恐らくこの『SOA』が存在しなければ、『SO』シリーズが再び盛り上がることはなく。今でも10数年前に終わったシリーズとして、化石扱いされていたかもしれません。

『SOA』が『SO』シリーズに息を吹き返してくれたおかげで、なんと過去のナンバリングタイトルのリマスター版の製作も行われました。現在は「1~4」全てのタイトル(※外伝作品を除く)を、PS4等で遊ぶことができるようになっています。こんな恵まれた復活劇を成し遂げた作品は、さほど多くないのではないでしょうか。

だから僕はどんなに過ちがあったとしても、『SOA』を「失敗したコンテンツであった」とは絶対に言えません。

それほどまでに熱く楽しい時間を『スターオーシャン』というゲームと共に過ごさせてくれた。それは紛れもなく『アナムネシス』が在ってくれたおかげだと、そう僕は思っています。

シリーズファンの夢を叶えた運営

『SOA』の盛り上がりはゲーム上のみに留まりません。

絶好調のまま1周年を迎えたタイミングでは、グッズの製作・リアルイベントなどの開催にも積極的に取り組み、「星海祭」などを通じて多くのファンを違った形で盛り上げました。

正直なところ絶頂期でもリアルイベントを大手を振って開催できるほどの作品規模ではなかったので、これは製作スタッフにイベントを開催したいと強く思う者がいたとするのが自然でしょう。賛否はあったと思いますが、それによって『SOA』は独自性のある盛り上がりを見せていたと思います。

僕は1回目の「星海祭」に現地参加し、2回目3回目はオンラインでその一部始終を見届けました。その中で特に大きかったのは、BGMコンポーザーである桜庭統さんのライブを開催してくれたことでした。

僕は18年ほど前に『SO3』でシリーズにドハマりし、それと同時に桜庭統さんの創る音楽に強く惹かれました。それ以降は桜庭さんの作曲するゲームだからと遊び、サントラを集め、自主制作のオリジナルCDを買い、ライブにも参戦するほどのファンになりました。

しかし当時まだ中学生でライブ参戦経験自体がなかった僕は、その後10数年間で『SO』シリーズの楽曲を演奏する桜庭さんを生で見たことだけはなかったのです。ですからライブの再開催は、僕が『SO』シリーズに最も強く望むものの1つでもありました。

イベント開催の意義

そんな望むべくもなかった夢でさえ、『SOA』の大ヒットは手近なところまで手繰り寄せてしまいます。しかも「この運営なら実現してくれるかもしれない」と強く思える動きをしてくれていたという、オマケまで付けてです。

多大な期待を寄せることを現実的に考え始めた時、実際にその奇跡は起こりました。

「星海祭」で実際に桜庭さんの演奏を見た時、その瞬間に『SOA』は僕にとって15年来の夢を叶えてくれた作品へと昇華します。絶対に見られないと思っていた光景を、目の前に広げてくれたのも『SOA』でした。

だから僕は歴代の楽曲ではなく、『SOA』の通常戦闘曲「Bright All-Stars」が演奏されたタイミングで感極まって泣きました。あの瞬間のことは、恐らく一生忘れることはないと思います。それほどに幸福な時間であったと記憶しています。

ちなみにその前に開催された無料ライブは抽選に漏れて参加できませんでした。「星海祭」での演奏が決まっていない時期でしたから、本気で凄まじい絶望感を味わったとだけ言っておきます。絶望に打ちひしがれるがいい!うるさいぞ社長。ライブCDは今でも愛聴しています。

もちろん僕とは違い、声優さんの生朗読劇の方に「長年の夢が叶った」と感じた人も大勢いたと思います。そもそも『SO』シリーズのリアルイベントという概念自体が、夢にまで見たものだったという人もいたはずです。

そういうところまで含めて、僕は「この運営が『SOA』に携わってくれていて良かった」と本当に強く思っています。少なくともサービス前半の運営方針は、できる限り多くのシリーズファンの夢と期待を応える形で全てが進められていました。

もちろんビジネスである以上、できることできないことはどうしてもあったと思います。それに不満が噴出するのは仕方がなく、ユーザーにはそれを言う権利も当然のように存在すると思います。

だらかこそ良かったところを大切にする気持ちを優先して、僕はこのゲームのことを思い出の中に仕舞おうと思います。それが3年でゲームから離れてしまった僕のできる、最良の終わらせ方だと思うからです。

おわりに

『スターオーシャン:アナムネシス』は、上記してきたような良いことばかりが起こったゲームでは決してありません。

むしろ2年目に巻き起こった一連の大騒動は、本当に「酷い」の一言で。ゲーム内容とは関係ないところでゲームの信頼を失墜させるという、ゲーム史に残りかねない大変に馬鹿げた事件だったと思っています。

内容自体はアンチの恣意的な拡散によって誇張された事実が流布された側面もあったので、言われているほど酷いものではなかったと記憶しています。ただし、絶対に避けられた悪評によってユーザーの対立を生み、結果としてゲームの寿命を縮めたのも紛れもない事実でしょう。

あのような出来事やゲーム展開方針への不信感を持って、『SOA』を「最低のゲームだった」と評価する人の存在は正直否定できません。それはそれで、1つの真っ当な評価に違いないからです。

しかしだからと言って、僕目線での『SOA』の良かったことが無くなるわけではありません。叶えてくれた夢、盛り上げてくれたあの時間が無に帰すわけではありません。

全てを減点方式で見れば『SOA』は恐らく0点にさえなるが、逆に全てを加点方式で見れば余裕で100点を超えてくる人もいる。

『SOA』は、そういう終わり方をしたゲームだと僕は思っています。

だから色々あってプロデューサーを降りることになった小林秀一Pについても、僕は全てにおいて否定的ではありません。部署異動してまで『SO』シリーズを復活させようと動いてくれたこと。その熱意がなければ、この体験は絶対に生まれませんでした。その点においては感謝してもし切れない相手です。本人に届くとは思いませんが、ひっそりとそう思っている人もいるということは、一筆残しておこうと思います。

スマホアプリは始まった以上は必ず終わる時が来るコンテンツです。そして終わる時は必ず、それに繋がった大きな失敗に目が向けられてしまいます。ポジティブな畳み方をするゲームは、この世に1本として存在しないと言って良いでしょう。

故に僕は楽しかった時間をもって、『スターオーシャン:アナムネシス』は最高のゲームだったと言ってあげたいと思うのです。それだけのものを、このゲームは僕に届けてくれました。

願わくばこの『アナムネシス』が何かの礎となり、新たな星の海を巡る物語が始まることを祈っています。作品を愛する者がいる限り奇跡は起こることを教えてくれたのは、他でもない『アナムネシス』だったのですから。

STAR OCEAN Forever
楽しい時間をありがとうございました。煌星に導かれたその先で、またいつかお会い致しましょう。超感想エンタミアのはつでした。それでは。

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  • この記事を書いた人

はつ

『超感想エンタミア』運営者。男性。美少女よりイケメンを好み、最近は主に女性向け作品の感想執筆を行っている。キャラの心情読解を得意とし、1人1人に公平に寄り添った感想で人気を博す。その熱量は初見やアニメオリジナル作品においても発揮され、某アニメでは監督から感謝のツイートを受け取ったことも。

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