あんさんぶるスターズ! アニメ ミリしら感想 単話感想 第1話まとめ

キンプリオタクのTVアニメ『あんスタ』ミリしら感想 第1話 良い意味で"妙な違和感"を残していくテイスティング

2019年7月8日

 

引用元:https://ensemblestars-anime.com/story/1

『あんさんぶるスターズ!』始めました。
『KING OF PRISM』から来ました転校生です。よろしくお願いします。

そちらの界隈ではとんでもない記事群を執筆し、にわかに取り上げられたりしていたことを踏まえ、一応『キンプリ』オタクを自称して記事を書かせて頂きます。男性です。

『あんスタ』は全くのミリしらであり、アプリなどは全く触れていません。先月行われた『キンプリ』コラボも時間がなくて挑戦できませんでした。

アニメについて『キンプリ』の菱田正和監督が『あんスタ』でも指揮を執られるということで、彼の作品に魅了された者として感想を書いてみたいと思い、1話ずつ感想を書いていくことに決めました。具体的に言うと褒めに来ました。

そのため、随所で『キンプリ』に関わる話、菱田監督の手癖などのネタを差し込んで行くと思いますが、その点も含めて楽しんで頂けますと幸いです。

『キンプリ』にハマって以降、人間関係を重視した作品をすごく楽しめるようになり、『あんスタ』もそういった部分が魅力的な作品だと聞いています。どんなキャラがどんな絡みを見せてくれるのか、楽しみながら書いて行きます。よろしくお願いします。

では前置きもそこそこに、1話始めて行きましょう!

必要要素をフィーチャーした的確な構成

 

情報量が多い。

当然ミリしらスタートなので、キャラの外見、声、名前、性格など覚えて行かなければならないことしかないのですが、とにかく一話内で起きたことが多すぎて100%の理解を持ってこの作品を語るのは難しい。

ですが、1話に登場したキャラクターの多くはかなりテンプレ的な要素を持ったキャラクターに、イメージ通りの声優がついているという感じ。ある程度アニメ慣れしていれば処理しやすい面々だったように思います。

あ、柿原だ。
あ、前野だ。

柿原と前野…だと…?

あ、森久保だ。

さらに森久保…だと…?

柿原らしい柿原と前野らしい前野の絡みに、特殊な柿原と特殊な前野の絡みに慣れている自分は、開幕でいきなり改めて「世間のイメージ」と向き合うことになったのであった。COOL!!

そんな中でいわゆるテンプレ外の部分と言うか、そのキャラなりの個性をしっかり出していくスタイル。この辺り必要なものだけを短い時間でしっかり提示できるように台詞が組まれていると、初見なりに感じました。何となく全員の細かいところは伝わってきたかなと。

主人公と一緒にいる初期メンバー?の3人は割と語る時間が長かったので「何となく分かった」し、他のキャラも印象に残るような部分が映像に落とし込まれていた印象。例えば食い方は美しいのに口元が汚ねぇだけでただの厳つい奴じゃないんだろうなと思えたりとか。「爪を立てるぜ!」って獣っぽくキメッキメで歌ったのに爪が綺麗すぎることから色々伺えるとか。

特に10円で買収される明星くん、闇が深そう。
こう実家が大家族で貧乏とか、才能を見込まれて上京して頑張ってるとか、片親で母親が男遊びに熱中してるとか、どこかに蒸発した親と一緒に暮らすためにトップアイドルを目指しているとか、そういう過去があるんだろうな。だから無理に明るい自分を演出していて……泣けるな(※全て妄想です)

菱田監督と言えば、短い時間の中に的確に情報を押し込んで話を成立させるその化物的構成力が魅力の監督です。今作でも1話の時点でその手腕が存分に活かされているように感じられます。

キャラが多い作品ですが、監督のポイントを押さえる技術は確かなものであるとファンなりに自信を持っているので、この点は初菱田になる『あんスタ』の方々にも安心頂けるのではないでしょうか。

主人公

今作は転校生(女性)が登場するのが割と特徴的なのかなと。

1話は乙女ゲーっぽい創りなので、主人公の女子が登場すること自体は一般的な手法と認識しています。しかしアプリ作品の主人公は総じて無口かつ無個性であることが主流であり、『あんスタ』も例に漏れていないだろうと思います。そのような場合、アニメ化に当たって主人公が明確な意思を持つことが多く、この辺り賛否が分かれがちなポイントです。

しかし『あんスタ』はその主人公キャラを明確にビジュアル化してアニメに登場させながら、無口主人公のポジショニングを維持したまま活躍させるつもりに見えています。これが今後、映像作品として効果的に機能するかどうかがアニメの評価に影響しそうだなと思いました。

出すなら出すでアニメナイズされた色付けがあった方が話が動かしやすいですし、出さないなら出さないという選択もある中で、難しい采配に挑戦していると思います。

ビジュアルも美少女すぎないよう少し外れた調整がされていて、声優の坂本真綾さんも可愛すぎない声を当てられているイメージ。アニメ的美少女の範囲の中で、視聴者が移入しやすい存在に位置付けられるようなキャラメイクが為されているように感じられます。

話が進めば進むほど、出番や台詞が増えれば増えるほどこの調整は難しくなっていくはずです。恐らくアニメとしては今作の大きなチャレンジングポイントの1つなので、注目して行きたいところですね。

「本当に弱々しいんだな…女の子というのは」

いや、あれは男でも死ぬ。
むしろ無傷であることを褒めてあげてほしい。おばあちゃんもそう言うと思う。

余談ですが、ピンク髪の子の声を聴いて「あれ、この子もCV真綾?」と思ってキャスト見たらAYUMU MURASEだった。オバケ!

何をするアニメなのか不明

アイドルアニメだと思ってたらリアルファイトが始まるのは最近のトレンドなのかな。革命が始まるぜ!

B1?というのはレベルが低いというより「規格に認められない人達」なわけで、実力がないわけではないように見えました。それだけ自由な文化が発展しているということでしょうね。つまり実質ストリート系。大神晃牙と香賀美タイガで韻が踏める。ラップバトルはストリートの基本。GO TO HELL!!

いわゆるスクールカースト下位層が、転校生のプロデュースパワーで覚醒し、革命を起こしていくサクセスストーリー。普通に考えればそういうアニメに見えますが、1話のライブを見るに下位層が一枚岩というわけでもなさそうですし、上位層の裏側には学校の掟――つまり彼らでは抗えぬ大人の影が存在しているわけです。格を重んじてるヤベー奴とかがいるはず。

ですから、オーソドックスに正攻法で努力して行く主人公周りのキャラはいながらも、一本調子で皆が1つの目的に向かって頑張っていくタイプの作品ではないのかなというのが1話の印象です。

その点を見て、現時点ではアニメの方向性がまだ分からないなと。何が起きるんでしょうね。3話くらいまで見れば分かりますか?

おわりに

よくある逆ハーのアイドルもの…と言い切るにはよく分からない設定と、キャラの動き。一見テンプレ気味に見えて、ところどころ「おかしな個性」を見せてくるキャラクター達。全体的に良い意味で妙な違和感を残していくテイスティングです。

『キンプリ』という、アイドルものの皮を被ったトンチキアニメの皮を被ったミュータントモンスターから来た身からすると、『あんスタ』はアイドルものの形式を守りながらも、ギリギリのラインで異常性を醸していくのが狙いの作品…という感想でした。

間口は広めに取りながらも「これなんかちょっと変だな。一応もう少し触ってみるか」と思わせて沼に沈めるやり口。深入りして行くとその異常性が少しずつ広がって行き、それが他にはない人間関係やドラマを生み出していることが人気の所以…でしょうか。

今のところ全て憶測の域を出ない感想ですが、見進めて行くに連れてこの作品の持ち味がより明確に見えてくることでしょう。それに菱田監督の持ち味がミックスされたアニメーション作品を楽しめるなら嬉しいです。

ちょこちょこ書いて行くので、『あんスタ』の方々には生暖かく読んでもらえると嬉しいです。

では1話はこの辺りで。
お読み頂きありがとうございました。

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はつ

『超感想エンタミア』運営者。男性。美少女よりイケメンを好み、最近は主に女性向け作品の感想執筆を行っている。キャラの心情読解を得意とし、1人1人に公平に寄り添った感想で人気を博す。その熱量は初見やアニメオリジナル作品においても発揮され、某アニメでは監督から感謝のツイートを受け取ったことも。

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