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【東大王】鈴木光の魅力 伝説となった才媛が4年間で成し遂げたこと

引用元:https://twitter.com/tanukikaitaiyo

2021年3月24日放送の『東大王』にて、番組卒業と共にテレビ出演を終了した鈴木光さん。

才色兼備とは正に彼女のためにあると言わんばかりの活躍・振る舞いは、多くの人を魅了して止みませんでした。故にしばらくは「光ちゃんロス」に苛まれる人が後を絶たないことでしょう。

TV番組『東大王』は、世間の持ついわゆる"東大生"へのイメージを大きく変えることに成功している番組です。その中でも鈴木光さんが番組に寄与した部分は大きく、4年間の間で様々なメディアを通してその多彩さを発揮してくれました。

この記事ではその鈴木光さんが4年間で成し遂げた功績、そして彼女の持つポテンシャルを改めて見詰め直して行こうと思います。

彼女に惹かれて『東大王』の視聴を始め、今ではクイズという文化その物が好きになった1人の人間として。彼女への感謝の念を込めてしたためて参ります。よろしければ彼女のことを共に振り返りましょう。

「努力」に象徴される生き様

鈴木光さんの躍進は、『東大王』の初期正規メンバー「知識の壁」としてのレギュラー出演を勝ち取ったことから始まります(※僕は初期の頃の『東大王』は視聴していなかったのですが、振り返りなどでそのあらましは確認しています)

クイズ初心者ながら伊沢拓司、水上颯、鶴崎修功というモンスターと共に歩むことになり、最初の頃は3人との実力差を感じてしまうことも多かったようです。

しかし彼女は時を重ねるごとに力をつけ、3年目を迎える頃には全くメンバーに引けを取らないところまで成長。最終的には誰の目から見ても、東大王チームの"主力"と言い切れるであろう存在へと進化しました。

音楽や芸術などの得意分野では、他の追随を許さない圧倒的な実力を発揮。さらに苦手意識のあった地方の祭りをリスト化して全網羅する(!)など、圧倒的な努力量で自分の独壇場を拡大する姿は痛快そのものでした。今となっては『東大王』の祭りクイーンのイメージは強いでしょう。

『東大王』からクイズの世界に飛び込んだ彼女は、番組向けのチューニングがとにかく上手にできていた印象です。テレビのクイズ番組で出題されそうな分野について、特に広くカバーできるように学んでいたのではないでしょうか。

もちろん競技クイズのベタ問などにも積極的に取り組んでおり、突出した得意分野を複数持ちつつもオールマイティ。早押しの技術も家庭内で蓄積していたようです。こちらも『東大王』や一部テレビ番組で特集されているところを見ることができました。

『東大王』はクイズプレイヤー 鈴木光の成長物語という側面も持っていると思います。しかしそもそも彼女が当初チームを組んでいた3人は、本来なら「4年間頑張った程度で追いつけるような相手ではない」ことは認識しておきたいところです。

彼ら(特に伊沢・水上)は大学以前からクイズに勤しみ、クイズ界にその人ありと言われるような名プレイヤー。そんな若手クイズ界の頂上決戦のようなメンバーに素人同然で放り込まれれば、ついて行くこと自体が既に困難です。

その彼らと共に戦い、時にはぶつかり合っても全く引けを取らない。それどころか、上回ってしまうことさえも当たり前になった。

それが尋常ではない努力によってもたらされた成果かであることは、テレビ越しに見ているだけの我々でさえも想像できることです。それを簡単に「成長」の一言で片付けてしまうのは、少し味気ない気がします。

卒業回で他のメンバーから彼女にかけられた言葉の多くには、「努力」という言葉が含まれていました。彼女を象徴する言葉を考えた時、身近な方々が「努力」を揃えて口にするほどそのイメージは強いということです。

しかし冷静に考えて、あの舞台に立っているメンバーは全員、凡人の想像を絶する努力を重ねてきているに違いありません。最高学府に合格しただけでは飽き足らず、"学び"という方向に突き抜けている存在だからこそ、彼らは「東大」の「王」を冠する番組に出演できています。

我々が学生時にしていたような努力程度では、彼らは努力とさえ思わないのかもしれない。

そんな人間たちがこぞって感嘆するほどの"努力"とは、一体如何ほどのものなのでしょうか。

その内情には、全く思いを馳せることさえできません。ですが『東大王』での彼女の活躍を見れば、それが存在していることは確実なことは分かります。

だからこそ彼女の在り方、振る舞いに多くの人が魅了されるのでしょう。そこにあるのが圧倒的な"本物"であることを、考えずとも感じ取ることができるからです。

ただ勉強ができるだけではなく

鈴木光さんがすごいのは『東大王』におけるクイズだけではありません。

むしろ彼女にとってクイズは人生における支柱の1つと言えるものであり、4年間の大学生活の中心は常に大学での勉学にあったと本人が語っています。

実際に光さんは東大法学部内で優秀な成績を収めて表彰状を受け取るなどしており(※本人のSNS投稿を参照)、東大の中でも極めて優秀な学生であったことが見て取れます。「あんなにクイズばかりしていて、大学の勉強は大丈夫なのか?」という下世話な疑問にさえも、パーフェクトな回答を出しているのです。

ちなみにクイズの勉強は学校で学ぶ勉学とは全く異なったところにあり、クイズばかりしていると学校の成績は当然のように落ちてしまうようです。

もちろん"勉強"という概念に共通項はあるとは言え、スポーツと勉強を両立するような感覚が必要というイメージです。クイズと学校の勉強の違いや両立については、伊沢拓司さん著の『勉強大全』などで非常に分かりやすく語られていますよ。下記の記事もご参考ください。

『勉強大全』伊沢拓司[著]クイズ王はかくも"普通の少年"だったと分かる一冊【レビュー】

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『プレバト!』で魅せた感性と芸術性

他にも光さんはテレビ番組『プレバト!』において、俳句部門で優秀な句を連発し特待生に昇格。20代前半とは思えない洗練された感性で、夏井いつき先生を唸らせました。

光さんの俳句は夏井先生が選ぶ番組総合ベスト50にも選出されていた他、番組内企画で行われた「VS東大王」ではあの梅沢富美男と直接対決する場面も。さすがに厳しいと思われた御大との難戦を、見事で勝利で飾る番狂わせも見せました。

梅沢さんと言えば番組の顔であり、唯一の永世名人として名を馳せる俳句の実力者です。光さんとの対決の際も決して調子が悪かったわけではなく、夏井先生も「おっちゃんの句も句集に載せてあげたいくらい良い句だが、今回は相手が一歩優れていた(※要約)」と言ってのけるほどでした。それほどの名句を彼女が詠んだということです。

『プレバト!』の俳句コーナーには東大生も出演しているものの、才能アリの評価を貰える人は一握り。その中で学生のまま特待生に昇格できたのは彼女1人です。梅沢さんもインタビューにて、光さんの俳句を「悔しいけど俺にはできない芸」と評しています。

また僕は夏井先生の講演会に参加したことがあるのですが、その時に「最近は"鈴木光ちゃんのようになりたいんですけど、なれますか?"と聞いてくる女の子がすごく多い」と仰っていました。彼女は俳句の世界に少年少女たちを牽引する役目も果たしていたということですね。

必要な活動に必要な時間を割ける能力

こうして見ると、彼女は大学で優秀な成績を収めるほど一生懸命勉強しながら、『東大王』のエースになるまでクイズ力(知識)を極め、俳句など芸術的感性を鍛える時間を作っていることになります。

どんなに頭が良い人であっても物理的な時間短縮には限度があり、当然1日は24時間しか存在しません。これだけのことをこなそうと思うと、さすがに「勉強の合間に勉強している」以外では説明がつかないでしょう。そして俳句などの活動は"息抜き"と捉えられているはずです。

僕もこういった文章を書く活動をしているので分かりますが、表現をするということはそれだけで体力も精神力も必要とします。勉強はインプット、表現はアウトプットとは言え、同時にこなすのは相当な胆力がないと難しいです。

彼女からすれば「全然違う頭を使っているから大丈夫」なのかもしれませんが、普通の人はどちらか1つやり遂げたら頭を空っぽにして遊んでしまいたいと思うものです。

光さんは、そこで自分を律して必要な活動に必要な時間を割くことができる能力の持ち主なのでしょう。『東大王』メンバーの言葉からも、その彼女の在り方はこちらに伝わってくるようでした。

効率的と単純な言葉で言ってしまえばそれまでですが、彼女が行っているのはもっと高次のものだという印象です。自身を自身の意思によってコントロールする、ある種の人間離れした芸当だと感じます。

相当に人生をシステム化している伊沢拓司でさえも「努力の権化」「光ちゃんには敵わない」と断言するほど…と考えると末恐ろしい限りです。

故に彼女は生まれながらの天才ではなく、誰よりも長く速く走り続けてきた人なのだと僕は思います。

「どうしたら鈴木光さんのようになれるのか?」

そう問われれば、「同じと思えるくらい努力をしたら?」と返す他ない。そんな魅力が彼女にはあります。

天才は何故天才となり得たのか。我々が見ているのはその結果だけであり、過程を知ることはありません。そのせいで、多くの人がそれを特別な存在だと思って別枠に置いてしまうのです。

しかし実際は小さなことの積み重ねが、そこに至らせている。人が捨ててしまう短い時間、こだわらない1つ1つの些末事に真剣に挑むからこそ、天才は天才と呼ばれる道筋を歩むことができるのだと思います。

光さんはそれを誰にでも分かる形で僕たちの前に体現してくれた。そう感じさせてくれるのです。けれどこれは、東大王に出演している全メンバーに言えることかもしれませんね。

ただ美しいだけではなく

鈴木光さんと言えば、その美貌や振る舞いの愛らしさにも触れておかなければなりません。まずはそこに惹かれて、徐々に彼女の人間的な魅力に気付いて行った人も多いのではないでしょうか。

いやいや僕は光さんの人柄をリスペクトしているのであって、見た目がどうこうというわけでは…などという見え透いた嘘をついても仕方がありません。僕自身にとって、「可愛いから好きになった」ことは揺るぎない1つの事実なのですから。

社会で生きている以上は美しさや可愛らしさ、格好良さは武器ですが、それをどう振るうかは個人の感覚に委ねられています。そして光さんは、紛れもなくその"武器"を持って生まれた女性なのは間違いないものの、それを無為に振りかざそうとする気配が全くありませんでした。

言うなれば、最良の刀を懐に収めながらも決して抜かないようなもの。ただいつでも振るえるように手入れと修練は怠らないからこそ、その刀はそこに在るだけで持つ者を強者に至らしめるのです。

強い武器を持つことを誇示し、その力を持って周りを弾圧する者を人は嫌います。美貌とて同じことです。それをひけらかしてマウントを取る意思がある者、周りに媚びて対価を勝ち取ろうとする者は、どうしても良い印象を持たれません。

「美しさ」を持つ者に「美しいだけ」であることを希望する。与えられた武器を決して使うなと強要する。

何とも身勝手な話ですが、世間とはそのような価値観の上で成り立ってるのが現実です。そしてテレビに出演することで、その世間の上で立ち回ることを否応なく求められてしまいます。

光さんはその「美しいだけ」をナチュラルに体現し続ける女性でした。

しかもその美しさを腐らせることはせず、正しく磨き上げた上で"備えて"おく。それができる人だったからこそ、彼女は老若男女問わず「印象が良い」「可愛い」と愛される存在になったのだと思います。

さすがに自分が"持つ者"であることは自覚された上での振る舞いや身だしなみだと思うのですが…。それを崩さないままに、ただ実直に目の前のクイズや企画に挑み続ける姿が可憐で美しかった。クイズの最中や早押しボタンを前にした時の「人を殺しそうなほど真剣な顔」が、何よりも彼女らしくて印象に残っています。

見た目の美しさや振る舞いにさえ、彼女は常にその人柄を乗せてくれていたと思います。もし彼女が裏では全然違う人間だったとしたら、それはもう日本中が驚くことでしょう。それくらい彼女は、ありのままの自分を見せてくれていると皆が感じていたはずですから。

完全な私情ですが、僕にとって「本当にこんな女性が実在するんだなぁ」と呆けてしまうような、そんな妄想をそのまま具現化したような女性像をいつも彼女からは感じておりました。本当の意味でのアイドル、偶像の具現であると思っています。いやここまで真面目に来て急にキモいな俺。本当にすみませんこんなこと書いてしまって。

願わくばこれから新しい社会にはばたいていく彼女が、今のような人間性を保ったまま多くの人を救ってくれますように。成長していく中で変わらない"鈴木光"の活躍を、1人のファンとして陰ながら応援したいと思っています。

おわりに

東大生は勉強ができるだけ。

そんな歪んだ世間のイメージの払拭と、新たな東大生像を作り上げた鈴木光さん。これから彼女に憧れて勉強し、知識と教養をつけ、世に貢献して行く子供たちが現れるのは間違いありません。

そしてそれは彼女の後ろを歩く者だけでなく、前を歩いている大人たちにも大きな影響を与えるものだと思います。優れた人間の優れた部分には、年齢に関係なく人の心を打つ力があるはずです。

ただ可愛いからテレビに出られて、ただ頭が良いからクイズを楽しんでいるのではなく、その生き様と居姿から多くの希望をテレビの前の人たちに届けてくれた。それが鈴木光さんが、大学生の4年間で成し遂げた素晴らしい功績だと思っています。

僕は鈴木光さんを見て『東大王』の視聴を始めた後、ひょんなことからQuizKnockを見始めたことでクイズの奥深さを知りました。それから元々好きだったクイズ番組を見るのがより楽しくなりましたし、転じて『東大王』のすごさもより深く分かるようになりました。

その後はYouTubeの顔とテレビの顔を使い分けて活躍する伊沢拓司さんに強く惹かれるようになり、今ではすっかり伊沢拓司のオタクです。QuizKnockの動画もずっと毎日レベルで視聴しています。

僕は彼らよりもかなり年上ですが、『東大王』やQuizKnockで活躍する人たちの姿を見てとても刺激を受けていますし、日々勉強させてもらっています。

学ぶことが嫌いなまま学生生活を終え大人になってしまった僕に、知識をつける大切さと新たな認識を授けてくれたのは彼らと彼女たち。その始まりの扉を開いてくれたのは、鈴木光さんでした。

テレビ越しとは言え光さんに出会わなければ、僕は全く違った価値観で今を生きていたかもしれません。直接何かを教わったわけではないですが、元を辿ると"光ちゃん"のおかげなんだなぁと、卒業回を見ながら改めて噛み締めてしまいました。

直接お会いすることは敵わないとは言え(おこがましい)、いつかまた成長した姿で渉外弁護士としての活躍を耳にできることを期待しています。学生を終えた社会人生活の中で、より素晴らしい人間になってください。

東京大学そして『東大王』卒業、本当におめでとうございます。今後の光ちゃんのご多幸をお祈りして、この記事を締めさせて頂きます。楽しい時間をありがとうございました。それでは。

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はつ

『超感想エンタミア』運営者。男性。美少女よりイケメンを好み、最近は主に女性向け作品の感想執筆を行っている。キャラの心情読解を得意とし、1人1人に公平に寄り添った感想で人気を博す。その熱量は初見やアニメオリジナル作品においても発揮され、某アニメでは監督から感謝のツイートを受け取ったことも。

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